cheeroワイヤレス集音器レビュー|3機種を徹底比較

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最近、会話やテレビの音が少し聞き取りにくいと感じることはありませんか?
cheeroのワイヤレス集音器に関心があり、実際の性能を確かめるためレビューを探している方も多いのではないでしょうか。
この記事では、cheero ワイヤレス集音器の詳しいレビューをお届けします。まず、一般的な集音器とイヤホンとの違いから解説し、cheero製品が持つメリットデメリットを明らかにします。
多くの方が気になるノイズキャンセリング性能や、不快なハウリングをどれだけ抑えられるかについても詳しく見ていきましょう。
さらに、日常使いで重要な快適性や防水性能にも触れていきます。
記事の後半では、特徴的な3機種、イヤホン型のCHE-S-001、時計型のKikiyasu、そして新しい軟骨伝導技術を採用したOtocarti LITEを比較し、それぞれの違いを分かりやすく解説します。
自分に最適な一台を見つけるための参考にしてください。
この記事を読むことで、以下の点が明確になります。
- cheeroワイヤレス集音器の基本的な性能や特徴
- イヤホン型や時計型など各モデルの具体的な違い
- メリットだけでなく、購入前に知るべきデメリットや注意点
- 自分に合ったcheero集音器を選ぶためのポイント

cheero ワイヤレス集音器の基本性能レビュー
- 集音器とイヤホンとの違いは何か
- 購入前に知りたいメリットデメリット
- 搭載のノイズキャンセリング性能
- 不快なハウリングへの対策は万全か
- 長時間利用を左右する快適性
- 雨や汗に対応できる防水性能
集音器とイヤホンとの違いは何か

ワイヤレス集音器とワイヤレスイヤホンは見た目が似ている製品も多くありますが、その目的と機能には明確な違いが存在します。
最も大きな違いは「音の入力元」です。
イヤホンはスマートフォンや音楽プレイヤーなどのデバイスから送られる音声データを受け取り、耳に届けることを目的としています。
一方で、集音器は本体に搭載されたマイクを使い、周囲の環境音や人の話し声を拾って増幅し、聞こえを補助することが主な役割となります。
また、分類上の違いも把握しておく必要があります。
イヤホンは「音響機器」に分類される一般的な家電製品です。それに対して、集音器は薬機法で定められた管理医療機器である「補聴器」とは異なり、「雑貨」として扱われます。
このため、集音器は個々の聴力に合わせて周波数ごとの音を細かく調整するフィッティング機能は持っていません。基本的には、拾った音を一律に大きくするというシンプルな機能に特化しています。
このように、イヤホンが特定の音源を聴くためのものであるのに対し、集音器は日常生活における聞こえにくさを軽減するためのサポート機器である、という点が根本的な違いと言えます。
cheeroのワイヤレスイヤホンを紹介した記事はこちら→「cheeroワイヤレスイヤホンの評判|日本のメーカーの実力と選び方」
購入前に知りたいメリットデメリット

cheeroのワイヤレス集音器を検討する上で、その利点と注意点の両方を理解しておくことが大切です。
メリット
最大のメリットは、集音器と気づかれにくいデザイン性と手軽さです。
多くのモデルがワイヤレスイヤホンのような見た目をしているため、周囲の目を気にすることなく使用できます。また、補聴器に比べて価格が手頃であり、家電量販店やオンラインストアで気軽に購入できる点も魅力です。
操作が非常にシンプルなことも利点の一つです。例えば「CHE-S-001」は充電ケースから取り出すだけで自動的に集音が開始されるため、機械の操作が苦手な方でも直感的に使えます。
デメリット
一方で、デメリットも存在します。前述の通り、集音器は医療機器ではないため、使用者の聴力に合わせた精密な調整はできません。
音を全体的に大きくする仕組みなので、聞きたい会話だけでなく、周囲の雑音も一緒に増幅してしまう可能性があります。騒がしい環境では、かえって聞き取りにくさを感じる場面もあるかもしれません。
また、非常に大きな音が突発的に発生した場合、その音もそのまま増幅してしまう恐れがあります。
製品によっては大きな音を制御する機能が搭載されていない場合もあり、耳への負担になる可能性も考慮する必要があります。
これらの特性を理解した上で、自身の使用環境や聞こえの状態に合っているかを判断することが求められます。
搭載のノイズキャンセリング性能

cheeroのワイヤレス集音器には、会話の明瞭度を高めるためのノイズキャンセリング機能が搭載されています。これにより、周囲の雑音が多い環境でも、聞きたい声が聞き取りやすくなる工夫がされています。
特に、時計型の「Kikiyasu」には高性能チップによるAIノイズキャンセリング機能が備わっています。
この機能は、集音マイクが拾った音をAIが瞬時に解析し、人の声と環境ノイズを識別するものです。そして、車の走行音やエアコンの動作音といった不要なノイズを自動的に低減し、会話の音声をクリアに届けてくれます。
このAIノイズキャンセリングは、例えば賑やかなカフェや交通量の多い道沿いなど、さまざまなシーンで効果を発揮することが期待できます。
ただし、音楽鑑賞用の高級イヤホンのように周囲の音を完全に消し去る強力なものではなく、あくまで会話の補助を目的とした調整です。
そのため、雑音が完全になくなるわけではありませんが、人の声が聞き取りやすくなることで、コミュニケーションがより円滑になるでしょう。
不快なハウリングへの対策は万全か

集音器や補聴器でしばしば問題となるのが、「ピーピー」という甲高い不快音、ハウリングです。これは、イヤホン(スピーカー)から出た増幅された音が、再び本体のマイクに拾われてしまうことで発生します。
cheeroのワイヤレス集音器は、このハウリングを抑制するために、モデルごとに異なるアプローチで対策を講じています。
イヤホン型の「CHE-S-001」では、2つの工夫がされています。一つは、充電ケースから取り出して耳に装着するまでの約10秒間は集音機能が作動しない設計です。これにより、手に持っている間に発生しやすいハウリングを回避できます。
もう一つは、SSからLLまで5種類のサイズのイヤーピースが付属している点です。自分の耳の穴にぴったり合うものを選ぶことで、音漏れを物理的に防ぎ、ハウリングの発生を大幅に抑えることが可能になります。
時計型の「Kikiyasu」は、構造そのものがハウリング対策となっています。集音マイクを搭載した本体を手首に装着し、音を聞くイヤホンは耳に装着するというセパレート構造を採用しています。
マイクとイヤホン(スピーカー)の距離が物理的に離れているため、原理的にハウリングが発生しにくい設計です。このため、ハウリングを特に気にする方にとっては、非常に安心感の高いモデルと言えます。
長時間利用を左右する快適性

集音器を日常的に使用する上で、装着感や快適性は非常に重要な要素です。cheeroの各モデルは、長時間使っても疲れにくいように、軽量設計や形状に工夫が凝らされています。
「CHE-S-001」は、片耳の重量がわずか約4gと非常に軽量です。完全ワイヤレスイヤホンと同様の感覚で装着でき、着けていることを忘れるほどの軽やかさが特徴です。
耳の穴に直接入れるカナル型ですが、複数のイヤーピースから最適なフィット感を選べるため、圧迫感を最小限に抑えられます。
「Kikiyasu」のイヤホンは、耳に引っ掛けて使用するオープンイヤー型です。耳の穴を塞がないため、閉塞感がなく、長時間の使用でも蒸れにくいという利点があります。
また、食事中に自分の咀嚼音が頭に響いて不快に感じるといった、カナル型特有の問題もありません。
「Otocarti LITE」は、軟骨伝導という特殊な方式を採用しており、振動子となる球体のパーツを耳のくぼみに軽く乗せるように装着します。
耳への物理的な負担が極めて少なく、圧迫感はほとんど感じません。ネックバンド型で安定感もあり、快適な着け心地を追求したモデルです。
雨や汗に対応できる防水性能

日常生活では、突然の雨や運動による汗など、集音器が水に濡れる可能性がある場面も少なくありません。cheeroのワイヤレス集音器は、そうした状況でも安心して使用できるよう、日常生活に対応した防水性能を備えています。
防水性能は「IPX」という等級で示され、数値が大きいほど高い防水性を持ちます。
- CHE-S-001:防水規格IPX4に対応しています。これは「あらゆる方向からの水の飛沫(ひまつ)から保護される」レベルを意味し、小雨の中での使用や、運動でかいた汗程度であれば問題なく耐えられます。
- Kikiyasu:集音器本体とイヤホン共に、IPX5に対応しています。IPX5は「あらゆる方向からの噴流水(ふんりゅうすい)による有害な影響がない」レベルです。IPX4よりも一段階高い防水性能を持ち、より強い雨や水しぶきがかかるような場面でも安心して使用できます。
- Otocarti LITE:こちらもIPX5に対応しており、Kikiyasuと同様に高い防水性を備えています。
これらの防水性能により、天候を気にせず外出したり、ウォーキングなどの軽い運動を楽しんだりすることが可能です。
ただし、いずれのモデルも完全防水ではないため、お風呂やプールでの使用、水に長時間浸すといった行為は故障の原因となりますので避ける必要があります。

cheero ワイヤレス集音器3機種の比較レビュー
- イヤホン型のCHE-S-001
- 時計型の集音器Kikiyasu
- ネックバンド型のOtocarti LITE
- 第3の聴覚と呼ばれる軟骨伝導技術
- cheero ワイヤレス集音器レビューのまとめ
ここでは、cheeroが展開する3つの特徴的なワイヤレス集音器について、それぞれの仕様と魅力を比較しながら詳しく見ていきます。
どのモデルが自分のライフスタイルやニーズに合っているか、ぜひ参考にしてください。
モデル名 | CHE-S-001 | Kikiyasu (CHE-S-002) | Otocarti LITE (CHE-N-001) |
形状 | 完全ワイヤレスイヤホン型 | 時計型(集音部)+耳掛けイヤホン | ネックバンド型軟骨伝導イヤホン |
特徴 | 見た目が自然で手軽に使える | ハウリングが起きず、手元で簡単操作 | 耳を塞がず、圧迫感のない快適な装着感 |
通常価格(税込) | ¥13,800 | ¥39,800 | ¥12,980 |
連続使用時間(集音) | 約13時間 | 約8時間 | 約24時間 |
防水性能 | IPX4 | IPX5 | IPX5 |
ノイズキャンセリング | 搭載 | AIノイズキャンセリング搭載 | CVC8.0(通話時) |
イヤホン機能 | Bluetoothイヤホンとして使用可 | 集音器専用(スマホ接続不可) | Bluetoothイヤホンとして使用可 |
イヤホン型のCHE-S-001

「CHE-S-001」は、集音器の使用を周囲に意識させたくない、という現代のニーズに的確に応えるモデルです。
最大の特徴は、一般的な完全ワイヤレスイヤホンと見分けがつかないほど洗練されたデザインにあります。
この外観は、従来の集音器が持つ「医療機器」や「高齢者向け」といったイメージを払拭し、年齢や性別を問わず、誰もがファッションの一部として自然に身につけられる心理的なハードルを下げてくれます。
このモデルの魅力は、何と言ってもその手軽さにあります。
充電ケースから本体を取り出すだけで自動的に電源がオンになり、耳に装着すればすぐさま集音を開始します。
一日中装着し続ける必要がある補聴器とは異なり、「家族との会話」「少し離れた場所での会議」「映画や観劇」など、聞こえの補助が必要な場面でだけ、さっと取り出して使えるオンデマンドな使用が可能です。
この手軽さは、聴力の低下を自覚し始めたばかりで、常時装着にはまだ抵抗があるという方にとって、非常に大きな利点となるでしょう。
操作性も極めてシンプルに設計されています。
本体側面にあるタッチセンサーに触れるだけで、左右それぞれの耳で5段階の音量調整が直感的に行えます。左右の聴こえ方が異なる場合でも、それぞれに最適な音量バランスを設定できるため、より自然な聞こえ方を実現することが可能です。
さらに、CHE-S-001は単なる集音器に留まりません。
スマートフォンとBluetoothで接続することにより、高機能なワイヤレスイヤホンとしても活躍します。音楽鑑賞はもちろん、内蔵マイクによるハンズフリー通話もこなせます。
特筆すべきは、集音・音楽・通話の各モードがシームレスに自動で切り替わる点です。
例えば、集音器として周囲の音を聞いている最中に着信があっても、特別な操作なしで通話に移り、通話終了後には再び集音モードへ復帰します。これにより、一つのデバイスで多様なニーズをスマートに満たせます。
基本性能の高さもこのモデルの信頼性を支えています。本体は片耳わずか約4gと、1円玉4枚分ほどの驚異的な軽さを実現しており、長時間の装着でも耳への負担は最小限です。
また、集音器単体で約13時間という十分な連続使用時間に加え、充電ケースを併用すれば本体を約2回フル充電できます。これにより、外出先でバッテリー切れを心配する必要はほとんどありません。
以上の点から、CHE-S-001は集音器を初めて試す方、デザイン性を重視する方、そして一つの機器で多様な機能を使いたいと考える方にとって、まさに最初の選択肢として最適な一台と言えます。
時計型の集音器Kikiyasu

「Kikiyasu」は、従来の集音器が長年抱えてきた「ハウリング」と「操作の複雑さ」という二大課題に対し、設計思想の根本から見直すことで革新的な解決策を提示したモデルです。
この製品の核となるのは、音を拾うマイクを内蔵した集音部を腕時計のように手首に装着し、音を聴くイヤホンとはワイヤレスで接続するという、独創的なセパレート構造にあります。
従来の耳かけ型集音器では、マイクとスピーカー(イヤホン部)が近接しているため、増幅された音が再びマイクに入力されてしまう音のループ現象、すなわちハウリング(ピーピー音)が発生しやすいという構造的な問題を抱えていました。
しかしKikiyasuは、マイクとスピーカーを物理的に大きく引き離すことで、このハウリング発生のメカニズムそのものを断ち切っています。
これにより、利用者は不快なノイズに悩まされることなく、快適な聞こえを実感できるのです。
また、操作性が格段に向上している点も見逃せません。
多くの集音器では、耳の後ろにある小さなボタンを指先の感覚だけで操作する必要があり、特に細かい作業が苦手な方にとっては大きなストレスでした。
Kikiyasuは、手元にある腕時計型の本体で、現在の設定を目で確認しながら操作できます。
タッチセンサー式ではなく、クリック感のある物理ボタンを採用しているため、押した感覚が明確で誤操作の心配がありません。電源のオンオフや10段階の細やかな音量調整も、誰でも迷わず直感的に行えるでしょう。
このユニークなセパレート構造は、これまでの集音器では考えられなかった多様な利用シーンを可能にします。
例えば、リビングのテレビの前に集音部を置けば、家族と同じテレビ音量のまま、自分の手元にあるイヤホンだけでクリアな音声を聴くことができます。
あるいは、少し騒がしいレストランでの会食時に、会話相手の近くに集音部を置くことで、周囲の雑音の影響を最小限に抑え、相手の声を的確に捉えるといった使い方も可能です。
付属のクリップを使えば、本体を胸ポケットに装着することもできます。
さらに、高性能チップによるAIノイズキャンセリング機能が、聞こえの質をもう一段階引き上げます。
AIが周囲の環境音を瞬時に分析し、エアコンの運転音や街の喧騒といった持続的なノイズを効果的に抑制。これにより、聞きたい人の声だけが際立ち、より明瞭なコミュニケーションをサポートします。
ただし、注意点として、この集音器は本体とイヤホンという二つの機器を管理する必要があります。また、付属のイヤホンはKikiyasu専用に設計されており、スマートフォンに接続して音楽を聴くといった使い方はできません。
これらの特性を踏まえると、Kikiyasuは単に音を大きくするだけの機器ではなく、聞こえの環境そのものを利用者が能動的にコントロールできるようにする、新しい発想のデバイスです。
これまでの集音器に不満を感じていた方にこそ、その真価を体験してほしい高性能な一台と言えるでしょう。
ネックバンド型のOtocarti LITE

「Otocarti LITE」は、集音器やイヤホンを長時間使用する際の、耳への物理的な負担を限りなくゼロに近づけることを目指して開発されたモデルです。
その快適性の核となるのが、次世代の音声伝達技術である「軟骨伝導」の採用にあります。
このモデルは、首にかけることで安定した装着感を得られるネックバンド型をしています。この形式は、大型バッテリーを搭載しやすく、使わない時も首から下げておけるという利便性も兼ね備えています。
耳元には、音を伝えるための小さな球体の振動子が配置されており、使用する際は耳の穴を塞ぐのではなく、耳のくぼみ(耳甲介と呼ばれる部分)に軽く乗せるように装着します。
カナル型イヤホンのような圧迫感や、従来の骨伝導イヤホンのようにこめかみを強く押さえつける必要が一切ないため、痛みや閉塞感を感じることはほとんどありません。
この耳を塞がないオープンイヤー構造は、衛生面でも大きなメリットをもたらします。耳の穴に直接触れないため、耳垢がイヤホンに付着しにくく、長時間の使用による耳内部の蒸れや、それに伴うトラブルのリスクを低減できます。
機能面では、周囲の環境音を自然に聞き取れる点が大きな特徴です。
集音器から聞こえる音と、周囲で実際に鳴っている音が同時に耳に届くため、背後からの呼びかけや接近する車の音、インターホンの音などを聞き逃す危険性が少なくなります。これにより、室内外を問わず安全性が大きく向上します。
また、快適性を追求しつつも、音質への妥協は見られません。Qualcomm社の高性能チップ「QCC3044」を搭載し、ワイヤレスイヤホンとして使用する際には高音質・低遅延コーデックであるaptXに対応しています。
これにより、動画視聴時の音ズレが少なく、音楽もクリアなステレオサウンドで楽しむことが可能です。さらに、通話時にはCVC8.0ノイズキャンセリング技術が働き、自分の声を相手にクリアに届けてくれます。
一度のフル充電で最大約24時間という驚異的な連続使用が可能なバッテリー性能も、このモデルの大きな魅力です。一日中装着していても、充電切れを心配する必要はほとんどないでしょう。
ただし、注意点として、耳を塞がないオープンイヤー設計の特性上、非常に騒がしい環境下では、周囲の騒音が増幅された音に干渉し、聞き取りにくさを感じることがあります。静かな室内や、ある程度の環境音が許容される屋外での使用に最も適していると言えます。
以上のことから、「Otocarti LITE」は、耳への負担を最小限にしたい方、閉塞感が苦手な方、そしてクリアな音質と快適な着け心地を両立させたいと考える方にとって、最良の選択肢の一つとなるでしょう。
第3の聴覚と呼ばれる軟骨伝導技術

「Otocarti LITE」に採用されている軟骨伝導は、「第3の聴覚経路」とも呼ばれる新しい技術です。これまでの音の伝わり方には、空気を震わせて鼓膜に伝える「気導」と、頭蓋骨を直接振動させて聴覚神経に伝える「骨導(骨伝導)」がありました。
軟骨伝導は、これらとは異なるメカニズムを利用します。
イヤホンの振動子が耳の軟骨を振動させ、その振動が外耳道内の空気を震わせることで鼓膜に音を届けます。この仕組みにより、従来の骨伝導イヤホンが持っていたいくつかの課題を克服しています。
例えば、骨伝導イヤホンは頭蓋骨を強く振動させる必要があるため、人によっては振動によるくすぐったさや不快感を感じることがありました。また、構造上、音漏れがしやすいというデメリットもあります。
しかし、軟骨伝導はより小さな振動で済むため、不快なビリビリ感がほとんどなく、音漏れも大幅に抑制されます。
さらに、骨伝導では左右の音が混じりやすくステレオ感が得にくいという特性がありましたが、軟骨伝導では左右の音が独立して聞こえるため、従来のイヤホンのような自然なステレオ感や音の定位感を楽しむことができます。
このように軟骨伝導は、快適性と高音質を両立させる画期的な技術と言えます。
cheero ワイヤレス集音器レビューのまとめ

本記事では、cheeroのワイヤレス集音器について、基本性能の解説から主要3機種の比較レビューまでを詳しくお届けしました。
自然な見た目で手軽なイヤホン型の「CHE-S-001」、ハウリングを構造的に解決し操作性に優れる時計型の「Kikiyasu」、そして耳を塞がない快適な着け心地の軟骨伝導型「Otocarti LITE」。
それぞれのメリットと注意点を理解することで、ご自身のライフスタイルに最適な一台が見つかるはずです。
この記事で解説した重要なポイントを、以下にまとめます。
- cheeroワイヤレス集音器はデザイン性と手軽さが魅力
- 集音器は医療機器ではなく雑貨に分類される
- 主な機能は周囲の音をマイクで拾い一律に増幅すること
- 個々の聴力に合わせた精密な調整はできない
- メリットは補聴器より安価で気軽に購入できる点
- デメリットは聞きたい声と雑音を一緒に増幅する可能性があること
- 各モデルにはハウリングを抑制するための工夫がされている
- Kikiyasuは集音部とイヤホンが分離しておりハウリングに極めて強い
- 日常生活で安心な防水性能(IPX4またはIPX5)を備えている
- ノイズキャンセリング機能により騒がしい場所でも会話が聞き取りやすい
- CHE-S-001はイヤホンと見分けがつかないデザインで人気
- CHE-S-001は音楽再生や通話も可能な多機能モデル
- Kikiyasuは手元の時計型本体で画面を見ながら操作可能
- Otocarti LITEは耳を塞がない軟骨伝導方式で快適性が高い
- 3機種それぞれに明確な特徴があり使用目的や好みに応じて選べる






